3−4−1 調査海域と調査方法

陸上に分布する小倉東断層の海底部への延長、ならびに活動度等の評価を行うため、高分解能音波探査を実施した。調査海域は、小倉東断層の北方海域であり、北九州市小倉北区および門司区の関門海峡に面する約6kmの海域である(図3−10)。測線数は10、測線の総延長は約60kmである。

探査は2回実施した。第1回目は大型船舶で関門海峡部航路内を、第2回目はさらに喫水の浅い小型船舶により航路外を精査した。調査期間・測線番号・使用船舶は、表3−1に示した。

音波探査には記録器に改良を加えたKaijo(株)のソノプローブSP−3を使用した。探査には磁歪振動による周波数4KHzから8KHz、36ジュールの音源を使用した。記録紙上の線分解能は約30cmであるが、調査期間中は波浪による船舶の動揺のため実際には50cm程度であると考えられる。

表3−1 音波探査調査