2−5−7 調査のまとめ

No.1地点で実施したボーリング調査・電気探査・14C年代測定およびトレンチ調査の結果から、No.1地点で判明した点および問題点について述べる。

(1)断層の詳細な位置が特定され、断層の実在が確認された。

(2)断層は基盤岩では葉山層群鐙摺層と三浦層群逗子層を境するもので、1700〜1400yBPの完新世河成堆積物を切り、確実度T、横ずれで約0.4m以上/1000年の平均変位速度をもつ活動度B級以上の活断層である。

(3)断層の最新活動時期は1400〜1300−1200yBPで、再来間隔は不明である。

(4)断層の垂直ずれは20cm、水平ずれ(右横ずれ)は60cm以上で、横ずれ変位量が卓越する断層である。

図5−7−1に本地点での完新世の断層活動史を模式図として示す。

図5−7−1 完新世の北武断層活動史