6−1 調査目的と調査位置

田島地点は既往の地質調査所のボーリング調査で、AT火山灰(2.7万年前)が1.3m変位する断層が報告されている(水野ほか,1996)。田島地点は曽我原地点の南方にあり国府津−松田断層が4、5条に分岐して通る位置にある(図6−1)。これまでの調査では完新世の活動は確認できていなかった。今年度は水野ほか(1996)のボーリング測線の南側に平行な測線を設定し、4本のボーリング(TJ−1、TJ−3、TJ−4、TJ−5孔)を実施した。

その結果は図6−2に示す。今年度のボーリング調査で断層は水野ほか(1996)が推定した断層の約20m西側に認められた。今年度の調査結果ではF−Zn(約2800年前)に1.5m西側低下の高度不連続が推定できる。