4−3−3 c層

c層はまれに小礫を含む腐植質シルト層で、層相から第1トレンチのC層に対比される。東壁面では層厚20−50cmでそれ以下の地層を不整合で覆っている。西壁面では低下側のみに分布し、W11−W12付近では層厚が約1.5mと厚くなっている。北壁面には認められない。

14C年代は東壁面で1640±70y.B.P.(AD245−570)が得られている。また、考古遺物として土器片が散在していたが、小田原市教育委員会によれば古墳時代から平安時代までの可能性が指摘されている。第1トレンチC層からは9C後半〜10Cの土器が出土している。

トレンチ埋め戻し後、E9付近でピットを掘削し、c層相当層準で14C年代を測定した結果、2040±70y.B.P.(BC200−AD100)の値が得られた(図4−3に括弧付きで示す)。ただし、この値は次に述べるd層上部の測定値に近いため、c層最下部と考えられる。