6−10 三浦半島南断層群の評価

南下浦断層・引橋断層の断層長は短く,それぞれ3.7km程度・2.3kmで、活動度はB〜C級である。最新活動時期は、南下浦断層で2万〜2.2万年前、引橋断層で6100年前以前である。このように、三浦半島南断層群は、三浦半島北断層群に比べて、断層長は短く、活動度も低く、最新活動時期は古い。

南下浦断層では松田(1975)の経験式により、長さから計算して求められる地震規模はM6.0に達しない。しかし、その単位変位量は2.2mであり、断層長と比較して単位変位量は大きい。このため、南下浦断層と引橋断層は地下では一連の断層で、それが地表付近で途切れ、雁行していると解釈することも可能である(表6−2)。その場合には、単位変位量から想定される地震規模はM7.1となる。また、三浦半島南断層群も相模トラフと連動して活動してきた可能性がある。