5−2−2 トレンチ西側法面

西側法面で確認される南下浦断層の最新活動時期は、トレンチにおける層序区分のうち、F1層、E2層の堆積後でB5層の堆積以前である。

断層を覆うB5層の年代値は、4,020±110y.B.P.である。確実にせん断されているF1層の年代値は、34,970±270y.B.P.、34,510±460y.B.P.、34,220±450y.B.P.、33,930±440y.B.P.、27,300±180y.B.P.が得られている。同様にせん断されているE2層の年代は、東側法面で得られたデータから34,060±650y.B.P.、22,590±120y.B.P.である。

西側法面における最新活動は、E2層の新しい年代である22,590±120y.B.P.と、B5層の年代値である4,020±110y.B.P.との間に生じたと判断できる。

したがって、西側法面で確認できる最新活動時期は、約4,000〜22,000y.B.P.である。ここではD層が存在しなかったため、年代幅をこれ以上限定することはできない。