5−2−1 トレンチ東側法面

東側法面で確認される南下浦断層の最新活動時期は、トレンチにおける層序区分のうち、E2層の堆積後でD3層の堆積以前である。トレンチの東側法面における断層周辺の解釈図を図5−1に示す。

断層を直接覆うD3層は砂礫層であるため、年代値は得られていない。しかし、その直上のD2層からは20,650±80y.B.P.、24,650±90y.B.P.の年代値が得られている。確実にせん断されているE2層の年代値は34,060±650y.B.P.、22,590±120y.B.P.である。

最新活動は確実に切られているE2層の最も新しい年代である22,590±70y.B.P.と、断層を覆うD2層の20,650±80y.B.P.間に生じ、最新活動時期は約20,000〜22,000y.B.P.に限定できる。