(4)北金目地区の結果

(12孔;B2−1〜B2−12)(図2−4−16参照)

トレンチ調査の位置を選定するために、浅層反射法探査の結果をふまえて、計12孔のボーリング調査を実施した。

地層は下位から、貝殻を多数含む完新世海成砂層,礫層,砂礫層,シルト層(一部有機質土),腐植土・シルト・細砂の互層(S−5〜S−24−5までのスコリア層を挟む),最上位に洪水性の砂礫と宝永テフラが分布する。また、大半のボーリング孔で深度5.5〜7m(標高8〜9m)付近の泥炭層中に層厚数o〜2pの火山ガラスを含む白色火山灰の薄層が認められた。14C年代は3430±90yBPであった。

白色火山灰及びその上下のスコリア層の対比図によると、白色火山灰層はB2−4〜B2−10の間でほぼ水平であるが、B2−10〜B2−2間で41cm、B2−2〜B2−1間で53cm、計94cm西落ちの高度差を示している。また、その上下の7枚のスコリア層も、それぞれ34〜97cm、東上がりの高度差を示す。

完新世海成層上面は緩い起伏があり、標高−0.7〜+1.9mにある。B2−4〜B2−1間の深度1.5〜3m付近には、最近の洪水時の堆積物とみられる砂礫層が不整合で分布する。