3−4 平成10年度までの調査結果のまとめと課題

本断層帯に関する平成9年度及び平成10年度の調査結果は,以下のとおりである。

本断層帯は,西側から,内木場,宇都野々,日添及び矢筈峠の4セグメントからなり,これらの全長は約24km〜約20kmである。

内木場セグメントでは,約9万年前〜約7万年前以降における断層活動が確実であり, 内木場及び宇都野々セグメントにおいては,最新活動が約 25000年前以降,約6000年前以前にあったことが推定された。ただし,断層の形態は,低角度の正断層であり,日本国内のこれまでのトレンチで明らかとされた活断層の形態とはかなり異なったものであった。

地震の切迫度に関しては,最新活動以前の活動時期が特定できていないため,地震規模に関しては,日添セグメント及び矢筈峠セグメントが未調査であるため,いずれも言及できなかった。