3−5−1 反射探査測線・手法

反射探査の測線は,前項までの既存資料による地質・地質構造の検討結果等に基づき選定を行った。

既存の温泉ボーリング資料の解析結果によると,四万十層群上面の急傾斜部が甲突川河口付近から鴨池港付近にかけて推定され,南港付近で海域に連続すること(図3−4),河口部の探査では水深の深い永田川が有利であること等を考慮して探査測線を決定した。本調査で実施した反射探査の測線を図3−12に示す。

本調査では,深部の地質構造を明らかにすることを目的に,永田川河口部及び南港から沖合方向に向かう2測線,さらに,両測線をつなぐ南北方向1測線についてマルチチャンネル・ストリーマー方式の音波探査を実施した。音源にはエアガン(40cb)を用い,沖合では24ch,沿岸では12chで実施した。

さらに,永田川では,上記のマルチチャンネル音波探査測線に連続させて,河口部から上流方向に向かってベィケーブル方式の反射探査を実施した。音源にウォーターガン(15cb)を用いた。

沿岸部については,浅部の地質構造を詳細に把握することを目的に,ユニブーム(300J)を音源として,シングルチャンネル方式の音波探査を実施した。測線は,上記のマルチチャンネル音波探査と同じ永田川河口部沖,南港沖及び両測線間の木材港沖の3測線である。

本調査で行った探査の手法は以下のとおりであり,調査の仕様,使用機材等を表3−1に示す。