3−5−4 ボーリング調査

宮下地点では、 リニアメントの南11mにMM−1孔、 4.5mにMM−3孔、北4mにMM−2孔を配置した(図3−5−1)。ボーリング調査による地質断面図を図3−5−4に示す。

リニアメントの南側では、地表から深度 4.3〜 4.4mに未固結堆積物と流紋岩ないし花崗岩との不整合が認められるが、リニアメントの北側では流紋岩ないし花崗岩は深く、リニアメントを境に大きな食い違いが認められる。

LV段丘堆積物に相当する未固結堆積物は上位よりシルト混り砂層、砂層・腐植物の互層、角礫層からなる。基盤岩は流紋岩と花崗岩からなり、長尾断層の前面、幅約4mは流紋岩からなっている。

MM−3孔の深度 12.15mでは上盤を流紋岩、下盤を三豊層群とする断層が確認された。この断層とリニアメントを結ぶ断層面は南へ66°で傾斜している。

リニアメントの北側MM−2孔では、地表から深度4mまでは砂層および砂層・腐植土の互層からなる未固結堆積物(LV段丘堆積物)で、それ以深は半固結の三豊層群からなる。

リニアメントを挟んで地形面は南側が 1.7m高く、 腐植土層上面および段丘堆積物、 下位の花崗岩ないし三豊層群上面の高度差は 1.5mである。

リニアメントを挟んで未固結堆積物の層厚に大きな差がないこと、 および上記の高度差より、 LV段丘堆積物の堆積以後では断層運動は1回と考えられる。

図3−5−4 三木町氷上宮下地点地質断面図