7−2−1 各層の記載

(1)盛土

盛土は3層からなり、上位2層はアスファルト、砂利である。最下部層は木片を大量に含む緩い砂質の堆積物からなり、最大径1.5mのシルト質砂の塊が点在する。また、濃灰色砂混じりシルト質粘土や、最下部に細〜中礫の濃集層がみられる。

(2)A層

黒褐色粘土〜シルト質耕作土である。層厚は約10pである。下位に厚さ約7pの灰褐色〜暗灰色のシルト〜粘土が分布する。これには炭化木片が含まれる。

(3)B層

黒褐色シルト質耕作土である。層厚は約6pである。

(4)B’層

灰色のシルト質粘土で、腐植質である。上位の盛土との境は細〜中礫の濃集層で分けられるが、一部は不明瞭となる。B’層基底の走向・傾斜はN88E10Sである。

(5)C層

上位はクラックの発達する淡黄灰色〜緑褐色粘土、下部は凝灰質シルト〜砂の亜円礫(直径7p−)を含むシルト質砂である。上位のB層との境は凹凸が激しく明瞭ではない。

(6)D層

D層は上部・下部に細分される。上部D層は淡黄緑灰色の粘土〜シルトでクラックが発達する。下部には凝灰質砂礫(円〜亜円)を多く含むシルト質砂となる。C層と類似した層相を示すが、下部の礫の割合がC層より多いのが特徴である。

下部D層の上部は明灰色粘土、下部は明赤褐色のシルト質粘土で、この層は見かけ上約20゜で東に傾斜している。上部D層との境は不明瞭だが、下部D層には礫がほとんど含まれていないこと、及び粒度の違いから境界線を引くことができる。