6−3 B−1孔(10m)

B−1 孔では地表〜0.46m は耕作土、0.46〜3.21m は砂礫層でマトリクスがシルト質である。3.21〜4.73m はマトリクス量が少ない砂礫層、4.73〜5.05m は細礫を主体とする砂礫層である。5.05m からは風化の進んだ砂岩・軽石凝灰岩となり6.00m まで続く。6.00m 以深は再び砂礫層となる。明瞭な破砕は認められないが、B−1 孔は断層崖の直上で掘削したので、6.00m の地層境界は断層と解釈される。6.00〜7.81m はマトリクスがシルト質の礫層で、7.81〜10.00mは細かいラミナが発達した凝灰質砂岩である。

以上のように、B−1 孔の結果から地下には段丘礫層を変位させる断層が存在すると考えられる(図6−2)。砂礫層は地形の特徴からLU段丘と推定される。しかし、コアに14C年代試料は見当たらない。また、砂岩・軽石凝灰岩は周辺の地質分布から鮮新世の油島層と考えられる。