(1)B層

B層は亜円〜亜角の礫層でLT段丘の構成層と考えられる。基質の違いによって上位のB1層と下位のB2層に区分される。

B2層は礫径5cm以下のものが多く、基質は中粒〜粗粒砂である。北側法面にのみ分布する。

B1層は礫径10〜15cmでデイサイト質な火山岩が多い。変質して基質と礫とが見分けにくい「くさり礫」が散在する。基質は青灰色のシルト〜極細粒砂が多く、B2層に比べてややしまっている。亜円〜亜角礫で分級はあまり良くない。明瞭な堆積構造は観察できない。 トレンチの西側最上部に腐植質シルトが分布する。なお、B1層中の腐植について14C年代を測定したところ、9,140±60y.B.P.という値を得た。B2層の風化程度から見て、これがLT段丘の年代を示しているとは思えない。