(3)2N面

2N面の犬走りより下方法面におけるE層内では、平行する2条の明瞭な断層が認められる。その位置は(2N47.05,D5.18)から(2N43.90,3.70)にかけてと(2N46.85,D5.25)から(2N43.00,D3.60)にかけてとの2条の明瞭な断層が観察される。また、その2条の断層の間には派生断層が観察される。

しかし、犬走りより上の法面では、下方の断層が収れんして(2N42.65,D3.55)から(2N41.02,D2.70)にかけて1条の断層となっている。

(2N41.02,D2.70)より上方では縄文前期に掘られた遺跡(花巻市教育委員会千葉氏談)によって断層は覆われる。フラスコ型ピット内にはAL3層が堆積している。したがって断層の最新活動はこの縄文前期の遺跡の形成以前であることは確実である。