(3)C層

下部層である礫混じりシルト層のC2層と上部層である腐植層のC1層に区分できる。

C2層は全体に分級の悪い礫混じりのシルト層で礫径2cm以下の風化礫(猪去沢層起源)を多く含む。鉄分の汚染があり、茶色の斑状マンガンの黒色斑もある。シルトは灰白色で分級悪い。風化礫は白く見える。D層の礫は茶色く見えるのと対照的である。下部は礫質で上部はシルト、2サイクルのグレーディングが見える。上部サイクルのグレーディングの礫質部には腐植を伴うことがあり、この腐植から5,260±70y.B.P.の14C年代測定結果を得ている。層理は水平ではなく波長2〜5m、波高数10cmで波打っている。

C1層はあずき色の古土壌である。あまり成熟していない土壌であり、厚さ 10cm位でC2層から漸移する。この腐植から7,340±80y.B.P.の14C年代を得ている。渡辺ほか(1993)で6,050±60y.B.P.の14C年代を示すUc層に対比されると考えられる。