5−5 No.22測線

図5−2−3

No.22測線は、花巻市北湯口の扇状地面上に設定した。No.22測線は後述の北湯口トレンチの約5m南側を通る。扇状地は、渡辺ほか(1993)によって構成礫層(V層、本報告書ではD層)の14C年代が26,200±400y.B.P.と報告されているので、L段丘面に対比される。断面図から読みとれる地表面の撓曲帯の幅は約150m、垂直変位量は約4.5mである。

No.22測線付近では既述のボーリングが7本行われている。コア観察により地層の対比を行い、地下の地層の変位を把握する事が可能である。本扇状地構成層のうち最も礫径が大きく連続性の良いD層の下面と、比較的容易に対比のついたE層の下面を地形断面図に投影した。またD層下面は南を流れる沢沿いの露頭でも観察ができたので、併せて断面図に投影した。D層下面は現在の地表面にほぼ並行である。断面図から読みとれるD層下面の撓曲帯の幅は約200m、垂直変位量は約4mである。