1−5−3 3次調査

トレンチ調査

最近の地質時代における断層変位の有無を確認し、年代推定に必要な試料を得て最近の活動年代、活動間隔(周期)及び単位変位量などを明らかにするため、トレンチ調査を以下の手順で実施する。

○ 調査実施地点、調査用地境界の選定

これまでの調査結果と地域の土地利用状況等を考慮し、トレンチ調査実施地点、調査用地の境界を選定する。

○ 調査用地の平板測量

平板測量により、調査用地の 200分の1平面図を作成する。平面図には、土地利用状況を正確に記載する。

○ トレンチの堀削

堀削箇所及び堀削残土の保管場所を定めたうえで、所定の規模のトレンチを堀削する。

堀削の最終段階では、後述の法面整形が容易に行えるよう、堀削面を平板に整える。

○ 堀削法面の整形

堀削した方面は、地質の観察ができるよう、人力で平滑に整形する。

○ グリットの設置

整形した法面に、観察、スケッチの座標として、水糸等で1メートルのグリットを設ける。

○ 法面の地質観察及び記録

整形した法面の地質を詳細に観察し、縮尺20分の1のスケッチ図及びその解釈図を作成する。

○ 試料の採取、分析・測定

イベント層準の年代決定に最適と判断される層準から、年代推定に必要な試料を採取する。得られた試料をもとに、年代推定のための分析・測定を行う。

○ トレンチの平板測量

平板測量により、トレンチの位置、形状及び法面の位置、形状を示した縮尺 200分の1の平面図を作成する。

○ 埋め戻し・用地の復旧

堀削残土を十分に転圧し、つき固めながら埋め戻すなど、十分な措置を講ずる。