4−5−6 長期予測

2年度の調査を通じて、直接断層を確認できたのは梅田地区のトレンチ調査のみであった。その結果では、最近5,000年間に堆積した沖積層の中に、約2,000年前に形成された断層が確認された。この間の活動間隔は約3,000年以上となり、単純に今後も同じ程度の活動間隔が繰り返されるとするならば、少なくともあと1,000年は活動しないと予測される。しかし、様々な調査を通じて、約200年前に1799年金沢地震が森本・富樫断層帯の近傍で発生したと推定されることに加えて、推定された地震発生回数が少ないことから、断層の活動が一定の間隔をおいているかどうかは不明である。今後トレンチ等の調査をさらに追加し、断層運動の累積性の確認と1回に活動する範囲について、より詳細な検討が行われることによりこれらの値は大きく変化する可能性がある。