3−4−4 トレンチ調査の結果

四十万地区におけるトレンチ調査は、まず長さ65mにわたる区間でテストピットの掘削を行い、そのうちのT9−1,T9−2の2箇所を拡大掘削するという手順で行った(図3−4−3)。

テストピットの掘削は、極浅層部反射法弾性波探査(四十万測線)で地下に複数の断層が推定され、さらにボーリングによっても表層付近に地層の変形が生じている可能性が考えられる、測点165mから測点230mの間の65mの区間で行い、深さは概ね2mとした。ピットの壁面を観察した結果、比較的新しい時代の堆積物が変形しているように見える箇所が複数認められた。これらの層より下位の地層の変形の有無を確認するため、2ヶ所で深さ約5mのトレンチ(T9−1・T9−2)を掘削した。

 テストピット・トレンチ調査の結果の詳細は次項以降に示すが、結果的にはT9−1・T9−2トレンチでは明瞭な断層は確認できなかった。

なお、テストピット・トレンチ壁面の位置は、極浅層部反射法弾性波探査の測点との対応をわかりやすくするため、測点No.(m)で表示することとした。