4−1 宝塚市生瀬地点

本地点では,武庫川左岸の最低位の沖積段丘面上に,逆向きの傾斜が認められ,比高は50cm程度である(図4−2)。

本地点でボーリングあるいはトレンチ調査を計画したが,地権者の了承を得ることができず,調査を断念した。

一方,本地点の西側に隣接して,上水道宝塚水源地があり,宝塚市から同水源地建設時のボーリング資料が提供されたことから,同資料の解析を行った(図4−3図4−4)。

ボーリングは4孔が実施されており,下流側のbR孔及びbS孔では,基盤の花崗岩は破砕質と解釈できる記述があり,同位置付近に断層の存在が示唆される。また,地表面下には層厚10m程度の礫層が分布し,bQ孔とbR孔との間で,礫層基底面に不連続があるようにもみえるが,確実ではない。