(2)《地層の年代測定(14C年代測定)・微化石総合分析結果》

地層の年代を精度良く求めるために14C年代測定を,またAT火山灰層降灰層準との関係を推定する手段として微化石総合分析調査を実施した。

14C年代測定は,少ない試料でも精度良く求めることのできるAMS法(加速器質量分析法)を用いた。測定の結果は,一覧表にまとめ表4−2に示した。断層変位が及んでいる可能性のあるE層の年代は概ね2500年前前後,変位の及んでいないB層の年代は約1700年前とみられる。 

表4−2 14C年代測定結果一覧表(三木断層トレンチ;小野市大島町)

一方,微化石総合分析調査の結果は表4−3に示したように,すべての試料(A層からF層まで)に火山ガラスが検出されたことから,トレンチ壁面に出現した地層は全てAT火山灰の降灰層準(約24000年前)以降に堆積したものと判断される。

表4−3 微化石総合分析調査結果一覧表(三木断層トレンチ)