4−1−1 調査要領

ボーリング調査の結果, 断層はNo.1からNo.3の間を通過する可能性はあるものの正確な地点の特定ができなかった。

そのため,掘削は以下の要領で行なった。

・敷地一杯に筋堀り(No.3からNo.1に向けて掘削,深さ3m程度)を実施(図4−1)。

・筋堀の段階で,No.2とNo.3の間における粘土・シルトの厚さ変化は断層でないこ とが確認されたほか,この深度では断層が確認できなかった。

・次に, 断層の影響が3m以深に見られる可能性が高いと推定されたNo.1とNo.2の間を堀下げる作業を行なった。掘り下げは,当初深度5mまでとした(図4−2)。この時点で距離23mから36m付近にかけ,深度3m以深に分布する砂礫層中に堆積構造の乱れが認められた。

堆積構造の乱れが断層によるものなのかを確認するため,さらに深度6mまで掘削した(図4−3)。

トレンチ規模は,深さ5〜6mに達する区間長が約20mに達し,最終的な掘削土量は700m3以上となった。

なお,掘削作業時の様子は,写真4−1写真4−2写真4−3写真4−4写真4−5に示した。