これらの調査により，六甲・淡路島断層帯（六甲側）では，従来知られていなかった市街地や海域に伏在している活断層の存在が明らかにされるとともに，個々の活断層の活動度についてもかなり詳しくわかってきた。しかし，将来の地震活動予測に向けて必要な活動時期（履歴）に関する直接的な情報は得られていない。一方，六甲・淡路島断層帯の北東延長部には，１５９６年の慶長地震の際に活動したとされる有馬‐高槻断層帯が位置していることから，両者の関連性も注目されてきた。そこでこれらの断層帯の連結部となる「六甲・淡路島断層帯北部」の断層に関する基礎的情報（位置，活動性など）を得るため，今年度においては，空中写真判読による地形調査と地表踏査を実施した。

調査の項目，内容，数量をまとめて表２−２に示す。

表２−２　調査項目及び内容