(2)トレンチ掘削の概要

本地区では,長軸がほぼ南北方向を向く形でトレンチ掘削を行なった。

最終的なトレンチの規模は,開口部の長さが約15m,幅が約10m,深さが最大約4.5m程度となった。

掘削には,0.70m3級のバックホー(日本製鋼所 BH70L)を用い,床土掘削→本掘削(→南側増掘)の手順で行なった。

床土掘削: 調査終了後に水田として使用できるように復旧するため,掘削範囲および掘削土を仮置きする範囲について,表層の耕作土を厚さ数十cm分だけはねのけた。

本掘削: 用地と重機取り回しに関する制約から,計画位置の北側から南側に向かって,最大深さ4.5m程度の掘削を行なった。この際,壁面観察時等の便宜や安全性を考慮して,深度1〜2m付近を目安として小段(犬走り)を設けた。

バックホーによる掘削に引き続いて,人力による壁面の整形・洗浄を行なって,詳細な観察や試料採取等の作業環境を整えた。