(2)古多糠断層

古多糠断層北部については,崎無異・元崎無異川沿いの部分については段丘面間の段差部の可能性があるが,それについては現地踏査で確認する必要がある.現地に接近する林道はないため,ボーリング・ピット調査などの対象にはなり得ない.丸山南東麓部分については,アプローチするのには製紙会社社有林の作業林道が唯一存在するだけである.丸山自体の基本的な骨格は新第三系の火山岩類の可能性が高く,古多糠断層北部にあたる丸山東麓のリニアメントの実態が何に基づくのかボーリング調査で確かめる必要性はあるが,作業のための林道の通行に問題がある.

古多糠断層南部については崎無異・薫別川沿いで中位面1が山地側へ入りこむ部分についてはリニアメント部に合致して平野側への軽微な撓みが認められ,さらに調査すべき対象となる.そのため,特にボーリング調査を本年度実施した薫別川沿いの箇所はさらにボーリング調査(群列)を重ね,必要があればピット調査をすべきと考える.浅層反射法地震探査を実施した忠類川沿いの箇所については,地形面の区分・標高変化の調査(簡易測量)などをより細かく実施し,堆積物を含めて整理すべきと考える.