4−7 将来の地震活動

今回の調査によって求められた上記の断層の特性からみて,近い将来,富良野断層帯の西縁のセグメントで地震が生じる可能性は低いと考えられる.なぜなら活動間隔が6,000年〜8,000年のオーダであるのに対し,最新活動期からの経過時間が現在までに2000年程度であるからである.

ただし,時期については,一つ前の活動時期については,狭い範囲で捉えられた訳でなく,最新活動期にしても,その時間精度は千年のオーダーであるといえる.これは,長期的予測あることに留意しなければならない.なお,この調査で把握できる地震活動は,マグニチュード6.5以上の活動であり,それ以下の規模の地震については評価できない.

また,そのほかのセグメントについても活動しないという保証を与えるのものではない.得られるデータから要注意度を引き出すことが出来ないだけである.調査データから,不明であるからといって地震のリスクがなくなるわけではない.