(1)北二線川〜基線川

国道38号線の北側の逆向き低崖が存在する.T4面に変位を与えており,その比高は約4mである(図3−1−1).ただし,断層下盤側は,凹地状の断面形をしており,支流河川による侵食を受けているので,変位量は4m以下と推定される.

撓曲崖周辺には,礫層を主体とする露頭が分布し,十勝火砕流堆積物は見られない.なお,14年度の地質図では,十勝火砕流堆積物としたが,間違いなので,ここで訂正しておく.

断層は,国道38号線を横断して,基線川左岸のT4面にみられる撓曲崖状の高まりに延長し,朝日ヶ丘公園の逆向き低崖につづく.

この地区では,撓曲崖が国道38号線の道路法面や低崖に近接して住宅があるなど,全般に人工改変を著しく受けているので,調査不適と判断した.