(4)上野塚地区

B−4−6孔<地層記載>

B−4−6孔では地表から0.3mまでが盛土および表土となっている。深度0.30〜2.52mまでは淡褐色〜褐色のローム層となっているが、コア状態が悪いため詳細は不明である。深度2.52〜2.85mには火山灰を含む細粒砂混じりのローム層が見られ、最下部はシルト質となっている。

深度2.85〜8.00mの間は上部を除いて、マトリックスがシルト優勢な砂礫層となっている。この砂礫層は最大礫径10cm以上の円〜亜角礫が含まれ、全体に礫径が大きく淘汰が悪い。構成する礫種は花崗岩類、変成岩類の礫径が大きく割合も多い。泥岩、砂岩も含まれるが礫径は小さい。

深度8.00〜9.35mにはマトリックスがやや砂質の砂礫層が見られる。この砂礫層も最大礫径は8cmを超え、全体に礫径が大きい。構成する礫種は花崗岩類、変成岩類、砂岩、泥岩で亜円〜亜角礫となっている。深度9.35〜10.10mには礫が確認されるが、上部はマトリックス中に軽石なごを含みやや凝灰質であり、礫径が小さく花崗岩礫を含まない。下部はマトリックスが流出しているために詳細は確認できないが、礫径がやや大きく花崗岩、変成岩、泥岩、砂岩が含まれる。

深度10.10〜13.00mには礫を含む軽石混じり凝灰岩が断片的に観察される。コアのほとんどが粉砕された状態となっているため詳細は不明である。

B−4−7孔<地層記載>

B−4−7孔では地表から0.10mまでが耕作土で0.10〜0.28mまでは暗褐色の弱腐植土となっている。深度0.28から2.00mには細礫を含む褐色のローム層が見られる。深度2.00〜4.60mにはややシルト質の褐色ローム層が見られるがコア状態が悪く詳細は不明である。深度4.60〜5.41mにも褐色のローム層が確認される。このうち最上部のローム層は橙色で火山灰を含み、最下部には細礫と橙色の軽石粒が含まれる。

深度5.41〜8.85mにはマトリックスがシルト優勢な砂礫層が見られる。この砂礫層は円〜亜角礫で構成され、最大礫径が10cmを超える。含まれる礫種は花崗岩類、変成岩類、泥岩、砂岩などで、花崗岩類の礫径が大きい。全体に淘汰が悪く、上部のマトリックスは砂優勢である。

深度8.85〜14.00mにはマトリックスが砂優勢の砂礫層が見られる。この砂礫層も円〜亜角礫で構成され、最大礫径は10cmを超え淘汰は悪い。含まれる礫種は花崗岩類、変成岩類、砂岩、泥岩などで、花崗岩類の礫径が大きい。

深度14.00m〜20.00mには固結した極細粒の砂岩が見られる。全体にコア状態が極めて悪く、確認される極細粒砂岩は粉砕され粉上になったコア中に破片じょうになって観察されるに過ぎないが、これは、掘削時の粉砕によるものと考えられ、岩相や地層の傾斜、本質的な破砕状況などの詳細については観察することができない。