2−4 調査範囲

[文献調査]

標津断層帯とそれ取り巻く地学的概要を把握するために,知床半島基部(南西部)から根釧平野(原野)にかけての地域を主対象地域とし,文献収集・解析を行った.その他,必要に応じて北海道東部および千島列島南部も対象地域とした.

[空中写真判読]

長さ45qに達する標津断層帯を把握することを目的に,既知の断層帯とそれを囲む,幅10〜24q・長さ55qの範囲(916ku)について,断層リニアメントおよび変位基準地形・地形面の抽出・分類を主目的として行った.なお,この範囲は知床半島基部と根釧平野の境界ゾーンに該当する.判読図は現地予察図と兼用で5万分の1スケールで取りまとめた(付図1).

[現地予察]

空中写真判読と同じ範囲について,判読により区分した地形面毎に主要露頭24地点において構成堆積物の層序を観察した.さらに,標津断層帯を横切る主要6ルート(薫別川・忠類川・川北温泉越え林道・俣落川・荒川・標津川)において断層に関連する地層・地形変位状況および断層性状の把握を行った.なお,空中写真判読・現地予察範囲は次年度(平成15年度)の地形地質調査概査の予定範囲に一致する.