(1)判読による地形面分類

地形面は上位から,T1面,T2面,T3面,T4面,T5面,沖積錐,沖積低地の7つに区分した(付図1).

T1面

十線川の両岸,分布高度300−350mにある平坦面.300m付近にまで垂れ下がるのは,活断層による撓曲変形を受けているため.

T2面

十三線川右岸の分布高度210〜310mにある平坦面.210m付近にまで垂れ下がるのは,活断層による撓曲変形を受けているため.

T3面

ナマコ山,清水山の丘陵地東側の緩斜面に分布する堆積物.富良野市清水山から中富良野町日進および鹿討では分布標高200m〜180m.富良野市5区の付近では分布標高240m〜190mにある.

T4面

ナマコ山周辺では,分布標高400m(富良野スキー場南方)から180m(富良野市下五区)まで分布する扇状地堆積物および,上五区(五区山部線の周辺)の分布標高230m〜200mの扇状地堆積物.

T5面堆積物

沖積低地の面よりわずかに高い地形面で,丘陵地の末端に小規模に発達する.

沖積錐

麓郷断層a沿いに,十勝火砕流堆積物からなる台地の西縁に分布する,小規模・複合扇状地のことを指す.

沖積低地下の地質

沖積低地は,富良野盆地の北東側で発達しており,鳥沼周辺の地盤には不同沈下がみられる.