(4)火山灰分析

1) 分析

A試料12個とB試料からピックアップされた5個の合計17試料の分析結果の詳細は、各試料ごとにテフラ分析結果表として一枚ずつカードにまとめられている。さらに屈折率データの詳細は、図3−3−1−8にまとめた他,火山ガラスや各鉱物ごとの測定結果がデータシートとして巻末に付されている。

一方B試料46個の分析結果の詳細は巻末資料の全鉱物組成分析結果一覧表にまとめられている。さらにこれらの結果に屈折率測定結果も加え図3−3−1−9に示した。

2) テフラの識別と同定

火山灰アトラス(町田・新井,1992)と弊社内部資料をもとに、今回取得したすべての分析データを検討してテフラを対比した。各試料ごとの最終的な対比結果カード(テフラ分析結果)中に略記されており、ここでは重複を避け繰り返さない。以下には、主な対比テフラを若いものから順に測定試料をまとめ、記述する。

樽前c(Ta−c) 2.5~3 Ka(火山灰アトラス)

1−2−1、1−3−1、1−6−1の3試料が対比される。いずれも地表部から0.4~0.6m付近の浅部に挟在するものとみられる。

駒ケ岳g(Ko−g) 5~6Ka(火山灰アトラス)

1−2−2試料のみが対比される。

樽前d(Ta−d) 8~9Ka(火山灰アトラス)

高屈折率軽石ガラスが特徴的で、1−2−3、1−5−1の2試料が対比される。いずれも地表部から1.8~2.0m付近に挟在するものとみられる。

濁川(Ng)12Ka(火山灰アトラス)

4−3−8試料のみが対比される。ただし試料中には支笏第1軽石起源の火山ガラスが多量に混じり、識別には注意を要す。

支笏第1軽石(Spfa−1,Spfl) 31~34Ka(火山灰アトラス)

3−3−1、3−3−2、4−1−1、4−2−1、4−3−37、4−3−44の6試料が対比される。このうち3−3−1(1.90−2.00m)と3−3−2(2.80−2.90m)試料は同一孔中で0.90mの間隔をおいて2枚のテフラ層として検出される。火山ガラスの形態と屈折率分布から上下層を比較すると、下位の3−3−2試料がほとんどpm型からなり屈折率値がよく集中するのに対し、上記の3−3−1試料ではpm型だけでなくbw型も下位層より増し、また屈折率分布も広くなる傾向がみられる。これらの特徴から、3−3−2試料がSpfa−1,3−3−1試料がSpflテフラに対比されると判断される。同様なテフラの特徴と層位の関係はB試料中で見出された4−3−37(4.30−4.40m)試料と4−3−44(5.00−5.10m)試料のペアーでも認められる。この結果、下位の4−3−44試料がSpfa−1,上位の4−3−37試料がSpflテフラに対比されると考えられる。