2−2 調査項目

本年度は第2年次目として、地形地質調査(地表精査・ピット調査)、ボーリング調査およびトレンチ調査を実施した。

[地形地質調査(地表精査:直営、ピット調査:委託)]

地形地質調査はボーリング・トレンチ調査箇所(千歳市泉郷地区および早来町富岡地区)付近の詳細な地形・地質状況を明らかにするために地表精査を実施し、1/5,000の地形地質精査図を作成し、既存の活断層関係露頭についてスケッチ・写真撮影・柱状図作成などを行った。さらに、北部地域(岩見沢・栗沢)と中部南半部・南部地域(千歳・早来)の活断層のつながりを知る要部である、長沼地区(長沼市街東方台地)について層序・地形面区分などの調査を行った。

ピット調査は岩見沢地区の緑が丘箇所と千歳市泉郷地区のいずみ学園南東箇所で、活断層による変位状況を確認するために実施した。緑が丘箇所では、岩見沢断層のリニアメント部で法面スケッチ、変位状況の確認および14C年代測定・花粉分析を行なった。いずみ学園南東箇所では、泉郷断層の活断層露頭を掘り下げ拡大することにより、変位状況の観察と活動時期の確認、14C年代測定・花粉分析を行った。

[ボーリング調査(委託)]

トレンチ調査予定箇所の千歳市泉郷地区の嶮淵川沿い箇所および早来町富岡地区のフモンケ川沿い箇所で、トレンチ調査予定箇所を特定することおよびトレンチ周囲のより広範囲の変位状況を確認することを目的として行い、コア観察・検層(比抵抗・自然電位、富岡地区については密度検層を付加)・火山灰同定・14C年代測定などを実施し、柱状図・柱状対比断面図を作成した。

[トレンチ調査(委託)]

千歳市泉郷地区の嶮淵川沿い箇所(台地際)および早来町富岡地区のフモンケ川沿い箇所(低地縁辺)で活断層(泉郷断層・馬追断層)の最新活動・活動間隔・活動規模を明らかにすることを主目的として、法面スケッチ・観察、火山灰同定・14C年代測定名などを行った。