8 過去に発生した地震の規模

 石狩低地東縁断層帯を構成する活断層(岩見沢断層・栗沢断層・泉郷断層・馬追断層・嶮淵断層)が過去に活動した際にはどの程度の規模の地震が発生したであろうか.

 活断層の長さ(L)および地震一回あたりの変位量(D)と発生する地震の規模(マグニチュードM)には次のような経験的関係があることが知られている (松田,1975)。

 LogL=0.6M−2.9・・・(1)

 LogD=0.6M−4.0・・・(2)

 この経験式をもとに、石狩低地東縁断層帯の構成断層が活動した場合(過去)の地震の規模を推定する(表5)。なお、岩見沢断層と栗沢断層、泉郷断層と馬追断層のそれぞれの組合せについては、やや位置がずれながらもほぼ一続きの断層群を構成しており、両断層が同時に活動した場合の地震の規模も推定する。算定の詳細は省略し、結果を表5に示す。

 なお、泉郷断層と馬追断層の連動の問題については、本頁の図67で示した。

 図67 過去5万年間の泉郷断層および馬追断層の活動についての推計

 表5 石狩低地東縁断層帯の活動についての取りまとめ