6−1−2 ブーゲー異常の特徴と活断層の位置

 図37に各測線におけるブーゲー異常を地形とともに示す。各測線に共通してみられる特徴は、早来測線の馬追断層を除いて、測線の西側から断層にかけてブーゲー異常が大きくなり、丁度、断層上でピークとなっていることである。そして、東側500〜1500mの間で一旦低下したあと再び大きくなっている。ブーゲー異常と地形には相関が認められないので、このような異常は本断層帯の地下構造(密度境界)を反映しているものと考えられる。なお、馬追丘陵については、2.1および6.5で述べるように大局的には重力的高まりと地質的高まりの間に微妙なずれが生じているが(図2)、これは地塁的な下部構造(古第三系最上部南長沼層より以下)の上にスラスト的な上部構造(新第系・第四系)がスラスト的に重なるという二階建構造に由来するものである。

 図37 石狩低地東縁断層帯4測線のブーゲー異常および地形断面