4−1−1 判読に使用した空中写真

五日市断層分布域もまた、近年宅地化が急速に進み、最近の空中写真では原地形をほとんど読み取ることができない地域が多い。したがって、判読精度をあげるためにはなるべく古い撮影年代で、かつ大縮尺の空中写真を用いることが望まれる。今回の判読には、入手可能な各種空中写真のうち、主として次の写真を使用した。

・昭和22(1947)年撮影、縮尺1/4万、米軍(国土地理院所有)

戦後2年後に米軍によって撮影されたもの。この地域での最も古い空中写真と思われる。原地形を残しているが小縮尺で画質もあまり良くない。

・昭和41(1966)年撮影、縮尺1/2万、国土地理院

五日市断層分布域の南部地域(現在の佐伯区、廿日市市付近)では、一部宅地開発が始まっているが大規模な地形改変は行われていない。また北部地域(現在の佐伯区北部〜安佐南区沼田町)はほとんど原地形を留めており判読に支障はない。画質も鮮明である。