1 調査の目的

1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(M7.2)は、活断層による都市直下型地震で、神戸市を中心に甚大な被害をもたらし、我が国のみならず世界各国に大きな衝撃を与えた。この大震災の実態と教訓をもとに、我が国各地で都市直下型地震を引き起こす可能性のある活断層についての調査が緊急に展開されつつある。

本調査は、広島市域に分布する活断層である己斐断層、五日市断層及び広島西縁断層について総合的な調査を実施し、各々の断層分布位置とその長さ、最新活動時期、活動周期さらには活動により発生する可能性のある地震の規模を明らかにし、長期的な地震予知や危険度の評価及び震災対策に関する基礎資料を得ることを目的とする。