4−2 調査地点決定の経緯

北海道では平成8年度に「函館平野西縁断層帯に関する調査」により,同断層帯を対象として,地形地質調査及び物理探査が実施されており,トレンチ候補地域が選定されている.

さらに,平成9年度において,その地域の地形地質調査(精査)が実施された.また,北海道はトレンチ調査の確実性を高めるために,調査候補地点において,別途ピット調査を実施し,各候補地点について,トレンチ調査により得られる成果の内容等について予察的検討を行った(図4−2−1−1図4−2−1−2,付録写真1表4−2−1).

その結果,平成9年9月の北海道活断層調査委員会において,向野地点,市渡地点,市渡中央地点の3地点が選定された(詳細はV.3参照).

大野川右岸には中位及び低位の段丘面上に明瞭な変位地形が認められ,北北東−南南西方向へ連続する.向野地点及び市渡南地点はその変位地形上に位置し,市渡中央地点は変位地形の延長上にあたる(図4−2−2).