(3)矢場1地区

矢場1地区では、前述のように庚申山丘陵南縁の直線状断層崖の西延長部に相当する箇所で高精度電気探査・調査ボーリングなどを実施し、更に遠く離れた延長上で浅層反射法弾性波探査を実施した結果、神川断層の分布位置がほぼ明らかになった。

すなわち、縮尺1/25,000地形図段階の精度ではほぼ一直線上に神川断層の分布が認められ、縮尺1/2,500地形図段階の精度ではわずかに断層崖の侵食による後退が認められ、多少丘陵南縁前面に出てほぼ一直線上に神川断層の分布が認められそうなことが判明した。

ただし、庚申山丘陵の各尾根線の形が湾曲しており、本郷地区同様鉛直成分だけでなく水平成分をもったずれを生じた可能性があり、雁行配列をなしている可能性も否定できない。これらの詳細は、今後トレンチ調査によって明らかにされると思われる。