(12)Eh−6測線

(多比良地区  図2−4−16参照)

見掛け比抵抗では、表層部の一部に100 〜200 Ω・m程度のものが認められるがそれ以外は50Ω・m以下と低比抵抗である。

比抵抗断面から次のことが言える。

・測線東側(終点側)の表層部で層厚2m程度で100 〜250 Ω・m程度を示す。

・測線中央部に70〜100 Ω・m程度の周囲より相対的に比抵抗の高い部分が楕円形のブロック状に位置する。

・上記以外は、概ね50Ω・m以下と低比抵抗である。

地質解釈として次のことが言える。

・測線東側では表層の比抵抗区分「H」とその下位の「LL」に区分でき、それぞれ表土〜ローム層と粘性土層に区分できる。

・ しかし、測線始点側(西側)で認められる「LL」と、測線中央で認められる「H」は、ボーリング結果から両者ともそれぞれ段丘砂礫層と第三紀層に区分される。この区間では比抵抗と地層区分の関係はあまり明瞭ではない。

地形から推定される断層は測線距離75〜80m付近に位置する。この推定断層を挟み、標高150m以深に測線距離40〜90m付近にかけて高比抵抗部が認められ、東西に異なった比抵抗分布がみられる。この想定される断層の東側では表層の低比抵抗部に漸移しているが、西側では測線距離40〜45m付近で概ね垂直に西隣の低比抵抗部に接している。

以上をまとめて、表2−4−4に結果一覧図として示す。