(11)Eh−5測線

(西平井地区  図2−4−15参照)

見掛け比抵抗は、表層の一部で100 〜200 Ω・mを示す以外は50Ω・m以下と低比抵抗である。

比抵抗断面から次のことが言える。

・比抵抗は、測線南側(始点側)および北側(終点側)の表層で250 Ω・m以上の高比抵抗を示し、層厚5〜15m程度で分布する。

・この高比抵抗部は、南側では層厚一定でほぼ水平に分布するのに対し、北側では北に向かい層厚を増す傾向にある。

・測線中央部には、GL− 3〜10m以深に100 〜250 Ω・m以上という高比抵抗部が分布する。その他は概ね50Ω・m以下と低比抵抗を示す。

・測線距離100 m付近には道路盛土の影響と推定される高比抵抗部が表層に分布する。

地質解釈として次のことが言える。

・ボーリング結果等より表層部に認められる高比抵抗部「HH」および「H〜HH」はローム層および段丘砂礫層と推定される。

・測線中央に概ねGL−5m以深から認められる「H〜HH」も段丘砂礫層と認められる。またこの上部には比抵抗の低い部分があり、ボーリング結果から粘性土主体の層と推定される。

・第三紀層は、ボーリング結果より、北側斜面上部では「LL」として認められるが、測線中央部では上位段丘砂礫層の高比抵抗の解析上の影響のためか高比抵抗部「H」として認められる。

測線距離115m付近に見られる段差が断層崖と推定されるが、この断層崖を挟んで南北両側に段丘砂礫層とみられる高比抵抗部が分布し、測線距離130〜140mで北側の第三紀層と推定される低比抵抗部に接している。この測線距離130〜140mを境にして南北両側の比抵抗のコントラストが著しい。