(2)矢場地区

音羽の園南方に高さ2〜3mの土累状の高まりが東西に連続する。そのさらに西方にも、ほぼ平坦な竹藪の北側に土累状の高まりが存在する。露頭としては、ほとんど崩壊堆積物などに被覆されているため、不明瞭である。そのため、高さの違いは明瞭に確認されるが、そのほかの特徴についてはこの地点で得ることはできなかった。

庚申山丘陵から西側には、地形に断層の特徴を見いだすことができない。

一方、老人ホーム藤野園南側には、不明瞭ながら上記の神川断層と同傾向の東西系のリニアメントが見られる。この構造は、富岡層群の吉井層中に位置しており、吉井層の走向方向とも一致しているため、断層であるという可能性以外に、地層の堆積構造を反映している可能性もある。