4−3−3 猿投山北断層

猿投山北断層は明瞭な右横ずれで北西側隆起の変位地形が断続的に分布することから,第四紀後期に活動した可能性が高い。

愛知県建築部(1997)では愛知県瀬戸市東白坂町で,トレンチ調査を実施し,最新活動を含む4回のイベントを認定し,活動間隔は5000年±400年で,最新活動時期は3230年前以降で1840年前以前であることを明らかにした。一方,岐阜県側では,第四紀後期に活動した可能性が高いが,詳細な活動履歴は未だ不明である。地表踏査を実施することで,詳細な活動履歴が明らかになるとは考えにくい。しかし,地表踏査(精査)を実施し明瞭な変位地形を詳細に記載することは,同断層の活動性の評価に際し,重要な資料となる。同断層では明瞭な変位地形が認められる土岐市柿野温泉北方〜新陽カントリークラブゴルフ場が地表踏査(精査)の候補地点として挙げられる。