2−2−2 トレンチ調査

トレンチ調査は手賀野断層中央部の中垣外地点で,手賀野断層の活動性に関するパラメータ(最新活動時期,活動間隔,単位変位量など)を得ることを目的として実施した。トレンチはT1トレンチ,T2トレンチおよびT3トレンチの3箇所で掘削した。T1トレンチの規模は,開口部寸法で幅約5m,長さ約49m,深さ約3mである。T2トレンチの規模は,開口部寸法で幅約5m,長さ約35m,深さ約3mである。T3トレンチの規模は,開口部寸法で幅約3m,長さ約18m,深さ2〜3mである。トレンチ法面の観察およびスケッチは整形した法面すべてとした。法面全面のスケッチは縮尺50分の1で実施し,重要な地質現象がみられた箇所では縮尺20分の1の詳細スケッチを実施した。

トレンチ調査は下記の作業手順で実施した。

@掘削用地の境界を定め,地権者の承諾を得る。

Aトレンチを掘削し,耕土,土壌および砂礫層を区分して仮置きする。

Bトレンチ法面を手作業により平滑に整形する。

C整形した法面に1mメッシュのグリッドを設ける。

D法面の地質を詳細に観察し,スケッチする。

E14C年代試料や火山灰試料を採取する。

Fトレンチ位置を測量し,平面図に記入する。

Gトレンチを埋め戻したのち,十分に転圧し用地を復旧する。