5 各断層の調査結果及び活動性

4章に示したように,4万分の1空中写真判読によって得られた変位地形及び第四紀堆積物の分布状況を考慮して抽出した11本の断層について,1万分の1空中写真判読と現地踏査による詳細調査を行った。その結果を記載するとともに,活動性についての評価と今後の課題について断層毎に整理し以下に述べる。

【成果図】

巻末に添付した2万5千分の1の地形面区分図は,対象とする断層とその周辺域について1万分の1空中写真判読を行い,その結果得られた地形面区分,変位地形及びリニアメントを図示したものである。図面の都合上,近接する断層のものを含めて4枚の図面に整理した。本文には対象とする断層について5万分の1に縮小し説明図として示した。

また現地踏査の結果については,5千分の1の地形図で調査を行い,対象とする断層の主要な地域のものについて1万分の1に縮小して本文に示した。

活断層図についても地形面区分図と同様に,巻末に縮尺2万5千分の1の4枚の図面と本文中に対象断層の縮尺5万分の1の説明図を示した。

【活断層の活動性の評価について】

活動性の評価については,活断層研究会(1991)に準拠して行う。ただし文献資料で前期ないし中期更新世の地層の断層変位が記載されているものの,より新しい異なる地形面に変位が認められず,また現地でも確認できない場合には活断層・推定活断層として評価していない。

【使用した図面】

上記図面の編集作業に当たって使用した地形図は次のものである。

国土地理院発行2万5千分の1地形図

「打保」「鹿間」「角川」「林」「船津」

「猪臥山」「飛騨古川」「町方」「旗鉾」

「夏厩」「三日町」「高山」「飛騨青屋」

「六厩」「位山」「久々野」「朝日貯水池」

「大鷲」「飛騨大原」「山之内」

「那留」「二間手」「萩原」

森林基本図(5千分の1)

【凡例】

本文に示す地形面区分図と活断層図の凡例は,次ページに示すとおりである。

地形面区分図の凡例   図5−0−1

活断層図の凡例   図5−0−2