6−2 平成9年度調査計画

前項で述べた本年度調査結果を踏まえて,平成9年度の調査は,後期更新世における断層活動が顕著に認められる双葉断層の北部区間,すなわち相馬市遠藤付近から鹿島町橲原付近に至る間を重点的に行うこととし,本年度実施した空中写真判読結果及び地表地質調査結果に基づき,平成9年度以降における調査の候補地点を選出した。平成9年度以降におけるトレンチ調査及びボーリング調査の候補地点の一覧を表6−1に示す。

平成9年度においては,双葉断層の最新活動時期をさらに詳細に把握すること,最新活動の一回前ないし二回前の活動時期を決定すること,横ずれ量を含めた単位変位量及び平均変位速度を明らかにすることを目的とし,その適地について,表6−1に示す調査の候補地点を検討した結果,@本年度実施したピットTS−1と同地点の栃窪南(調査候補地点6),A橲原北(調査候補地点8)及びB橲原南(調査候補地点9)の3地点が適しているものと考えられる。