7−6 勝大地区の調査結果

本地区は,会津盆地西縁北部断層の南部に位置し(図7−1),断層は新編「日本の活断層」(1991)では確実度Tとされている。

本地区では,磐越自動車道が会津盆地西縁断層帯を横断しており,日本道路公団では,断層付近においても地質調査及び解析が行われている(図7−1図7−6−1)。

そこで,当該地域における日本道路公団の資料を入手して,地表地質調査結果と併せて解析を行った。

空中写真判読結果によると,磐越自動車道付近ではLBリニアメントが認められ,断層は坂下トンネルの東側出口付近のNo.B2−67孔と同66孔との間に推定される(図7−6−2)。

地表踏査結果によると,断層の隆起側の丘陵東縁では塔寺層が約20°の東方傾斜を示し,低下側では日本道路公団のボーリング資料によると,地表から深度 30m付近まで沖積層及び段丘堆積物相当層が,深度 30m以深に塔寺層が分布するとされている(図7−6−3)。同資料によると,断層の低下側で,沖積層の層厚は5m以下とされている。