(3)沼沢−金山テフラ(Nm−KN:鈴木・早田,1994)

沼沢カルデラより噴出した降下テフラで,層厚の変化は明瞭でなく,熱塩加納村赤崎村付近以南に分布する。層厚は40cm以下で,褐色〜橙灰色の中粒火山灰〜細粒軽石より成る。同テフラの鉱物組成は, ガラスがスポンジ型>繊維型で,軽鉱物では斜長石と粗粒高温石英を多く含む。重鉱物組成は普通角閃石>カミングトン閃石である。屈折率は,ガラスが1.499−1.501,普通角閃石が1.670−1.677,カ ミングトン閃石が1.657−1.663 である。同テフラの年代は大山倉吉テフラ(DKP) と阿蘇4テフラ(Aso−4) との層位関係から5万年前〜5.5 万年前と推定されている(鈴木・早田,1994)。