５−２−２　調査結果

本地点では，断層の低下側で延長約４．２ｍのボーリング１孔を実施するとともに，断層の位置がほぼ明であることから，ボーリングを変更して，断層の直上部で小型のトレンチ（ＪＮｐ−１） 一ヶ所を掘削した（図５−７）。トレンチの規模は，長さ約５．５ｍ，幅約４ｍ，深さ約２ｍである。

トレンチＪＮｐ−１では，砂礫層及びそれを覆い約２７００ｙ．Ｂ．Ｐ．の１４Ｃ年代値を示す腐植質砂層にいずれも東側低下の断層変位が認められ，最上部の約 ９００ｙ．Ｂ．Ｐ．の１４Ｃ年代値を示す黒色土壌には変位が認められない（図５−８）。

また，本地点で実施したボーリング：ＪＮｂ−１孔では，トレンチと同様，深度約１ｍ程度まで細粒堆積物が認められるものの，その下位は細粒堆積物を全く含まない砂礫層からなり，深度約３．７ｍで基盤に達している（図５−９）。