(1)イベントT:黒色土壌「α」形成後/褐色土壌「a」形成前

本イベントは,北側法面でX層中の黒色土壌「α」が変形し,これを褐色土壌「a」以上の地層が覆っていることから認定され,その時期は,黒色土壌「α」形成後,褐色土壌「a」形成前である。平成8年度に本トレンチの約1m北側で実施したピット調査(TS−1)においても,同様の状態が確認されており(図4−3図4−4),同ピットから採取した試料の14C年代測定結果によると,黒色土壌「α」が3040±60y.B.P.〜2210±60y.B.P.の値を,褐色土壌「a」が1930±60y.B.P.の値を示すことから,本イベントの発生時期は,約2200y.B.P.以降,約1900y.B.P.以前となり,褐色土壌「a」以上の地層に変位が認められないことから,このイベントが,本地点における双葉断層の最新活動にあたる。